おはなし集

こどもの病気のおはなし

こどもの病気の話

ムンプスウィルスの感染で発症します。潜伏期間は2~3週間です。感染期間は発病の数日前から耳下腺や顎下腺の腫れが出現してから5日間程度です。
耳の下(耳下腺)やあごの下(顎下腺)が腫れて痛がります。たいてい左右とも腫れますが、片側だけのこともあります。腫れは約1週間でひきます。熱は3~4日で落ち着きます。髄膜炎や膵炎、年長のお子さんでは睾丸炎や卵巣炎を発症することがあります。感染しても発症しない子(不顕性感染)が30~40%いますが、感染源になります。心配な合併症には難聴があり、1000人に1人位なってしまいます。
ワクチンで予防できる病気です!!

治療

有効な治療薬はありません。熱や痛みを和らげる薬を使用します。

家庭での対応

嫌がらなければ、ぬれタオルや冷シップで冷やしてあげるのもよいでしょう。発熱時には水分を十分に取りましょう。またすっぱいものや、固いものは避けましょう。高い熱のあるときや痛みが強いとき以外は入浴してもかまいません。
出席停止の期間は、「耳下腺、顎下腺または舌下腺の腫脹が発現した後5日間を経過し、かつ全身状態が良好となるまで」とされています。

こんなときは注意

頭が痛く、何度も吐くとき。
1週間たっても腫れがひかないとき。
熱が5日以上続くとき。。
耳の下の腫れが赤くなったとき。
睾丸を痛がるとき。

水痘帯状疱疹ウィルスの感染で発症します。潜伏期間は2~3週間です。感染期間は発疹が出現する前の日から発疹がすべてカサブタになるまでです。比較的感染力が強い病気です。
水をもった赤い発疹が、口の中から陰部、頭の中まで全身に出ます。発疹は2~3日でピークとなり、その後乾いて黒いカサブタになります。平均して1週間でよくなります。熱はでることもでないこともあります。

治療

状況により抗ウィルス剤を処方します。かゆみ止めをのんだり、軟膏を塗ったります。

家庭での対応

発疹をかき壊さないよう爪は短く切りましょう。
シャワーでさっと汗を流しておくほうが、かゆみも少なく、化膿することも少ないです。
口の中にできると痛いので、しみるものは避けましょう。
すべての発疹がカサブタになるまで、保育園などはお休みになります。1週間くらいかかります。

こんなときは注意

発疹が赤くはれて化膿したとき
ぐったりして元気がないとき
高熱が持続するとき

コクサッキーウィルスやエンテロウィルスの感染で発症します。潜伏期間は3~6日間です。感染期間は症状消失後も長期間(2~4週間)持続します。原因ウィルスが数種類ありますので、数回かかることがあります。
手のひら、足のうら、口の中に小さな水ぶくれができます。おしりやひざにできることもあります。熱はでないか、でても微熱程度ですみます。手足の水ぶくれは痛がりませんが、口の中が痛くて食べられなくなるとことがあります。

治療

熱や痛みを和らげる薬を処方します。

家庭での対応

口の中が痛いときは、しみないものにしましょう。熱いもの、塩味や酸味の強いもの、かたいものは控えましょう。
熱がなく元気なら入浴してもかまいません。
熱もなく食欲もあり元気であれば、保育園などへ行ってもかまわないとされていますが、症状がなくなってからも感染力は長期間持続します。

こんなときは注意

口の中が痛くて水分もあまりとれないとき
吐いてぐったりしているとき
高熱が持続するとき

こどものアレルギーのおはなし

こどものアレルギー

妊娠中、授乳中のお母さんが食事制限しても、赤ちゃんがアレルギー疾患をおこす確率に変化はないとされています。妊娠中、授乳中はバランスのよい食事をとることが大切であり、栄養素の不足が生じないようにしましょう。
母乳栄養と人工栄養で、アレルギー疾患をおこす確率に差はないとされています。しかし、母乳には感染防御などの利点も多いので、欧米の小児アレルギー学会では、生後4~6ヶ月までは母乳栄養を行うことを勧めています。お母さんの体調やお仕事の都合などから判断されてよろしいと思います。

同じアレルギー疾患ですが、「食物アレルギー」と「アトピー性皮膚炎」は別の病気です。合併することもありますので、同じようなものと思われている方が多いようです。
乳児のアトピー性皮膚炎には食物アレルギーが合併することもありますが、アトピー性皮膚炎の原因がすべて食物アレルギーではありません。
乳児期のアトピー性皮膚炎の悪化因子に食物が関係することもありますが、主な原因は乾燥肌などの皮膚の脆弱性にあります。心配だから…、血液検査が陽性だっだから…などの理由で不必要な食物制限を行うと、こどもの肉体的、精神的発育を妨げることもありますので、医師と相談の上判断するようにしましょう。食物アレルギーの正しい診断には、食物経口負荷試験が必要です。

一般的なアレルギーの血液検査は、IgE(アイジーイー)という物質を測っています。IgEの中には、アレルギーの原因となる食物と結合する特異的IgEが存在します。卵白の特異的IgE、牛乳の特異的IgE、小麦の特異的IgEなどです。

典型的な食物アレルギーは、次に説明するような順序で発症します。 特異的IgEが体内に存在する場合に、原因食物が体内に吸収されると、原因食物と特異的IgEが結合します。 この結合したIgEがアレルギー反応を引き起こす細胞(肥満細胞)と結びついて、アレルギー反応を起こす成分(ヒスタミン)を体内に放出します。 この成分が、皮膚に蕁麻疹を起こしたり、気管を狭くして呼吸困難を起こしたりなどのアレルギーの症状を起こします。
しかし、もっとも大切なことは、食物アレルギーがおこるためには特異的IgEを持っていることが必要ですが、特異的IgEを持っていても、必ずしも食物アレルギーがおこるわけではないということです。つまり、特異的IgEと結合する食物を食べたとしても、アレルギー反応を起こす成分が放出されるまで進まず、アレルギーの症状が現れない人が、かなり高い割合で存在するのです(血液検査が陽性でも、食物アレルギーではない)。
「血液検査で陽性だったので、食べさせたことがありません。」という方も多いのですが、このような場合、本当に食物アレルギーがあるのかどうかの判断は難しくなります。特異的IgEの数値の高い低いなどを参考にしながら、食べられるかどうか判断していくことになります。症状がでる可能性がある場合や、自宅で食べるのが不安な場合は、食物負荷試験を行う場合があります。食物負荷試験とは、病院やクリニックで、実際に少量から心配される食物を食べてみる検査です。
むやみな血液検査は、本来食べられるのに、食物アレルギーがあると決めつけてしまい、不必要な食物除去をすすめる結果にもなりかねません。慎重な対応が求められます。

よくある質問

よくある質問

Q.息子のことです。今年から、小学校に入りました。ほぼ毎日のようにおねしょをしています。本人はあまり気にしていないようですが、このまま様子を見てよいのでしょうか?

A.お子さんのおねしょ(夜尿症)のことで悩んでいる方は結構多いんですよ。つまり、多くのお子さんがおねしょをしているということです。

5才以上のこどもが夜間不随意に(意識なく)排尿する状態を夜尿症と呼んでいます。かなりのこどもにみられ、6才で10~15%、7才で10%、10才で5%、12才で3%、15才で1%です。男の子の方が女の子より2倍で多いです。
夜尿症は基本的に一次性(生まれてからずっと続いている)と二次性(いったん治ったのに再発したもの)に分類されます。一次性の夜尿症は、膀胱の用量や機能、尿量を調節するホルモンなどの発達が未熟なためにおこります。したがって、一次性の夜尿症は病気ではなく、排尿を調節する仕組みの発達が遅れているだけですので、時期がくれば必ず治ります。
夜尿症のこどもに対する三原則は、「焦らず、怒らず、起こさず」です。こどもがおねしょに対する罪悪感や劣等感を持つことが一番いけません。周囲の人も理解してあげましょう。
しかし、病気ではないのですが、本人が望むのであれば6~8才頃から治療の対象になります。一次性夜尿であることを確認した後に、膀胱訓練やお薬などのいろいろな対応がありますので、ご相談下さい。

Q.もうすぐ2ヶ月になります。おへそが、プクンとふくらんでいます。泣くと破れそうなくらいにふくらみます。大丈夫でしょうか?

A.臍ヘルニアといいます。いわゆるでべそです。

生後1ヶ月をすぎるころからおへそがプクンと膨らんでくることがあります。おへそのまわりの筋肉がまだ弱いので、腸が皮膚の下にもり上がってくるのです。
ほとんどが1才くらいまでに自然に治るので絆創膏固定は必要ないという説と、絆創膏固定した方が治りも早くかつきれいに治るという説があります。ケース・バイ・ケースと思いますが、絆創膏固定を希望されるのであれば、一度ご相談下さい。
単純に絆創膏をはる方法や、コインをのせたりする方法など不適切な固定法は「百害あって一利なし」ですので行わないで下さい。

Q.とても高い熱が出ていますが、「脳に障害が残る」ことはないのでしょうか?

A.熱が高いと脳に障害が残るなどと心配される方がいらっしゃいますが、熱が高いだけでそのようなことはありませんので、安心して下さい。

熱が高い時は、解熱剤を使用してもかまいませんが、解熱剤は熱によるつらさを一時的に軽くするための薬で、病気を治す薬ではありません。熱を下げることばかりに気をとられないようにしましょう。
解熱剤は、38.5度以上で、つらそうにしていたら使用することを考えましょう。高熱でも元気そうなら、使用しないで様子をみてよいでしょう。また、眠っている子を起こしてまで使用する必要はありません。6時間以上あけて使用し、1日3本までにしましょう。